『スター・ウォーズ』の衣服はなぜかタトゥイーン基準になっているとザック・スナイダーが指摘

『スター・ウォーズ』の世界の衣服は、どういうわけだかタトゥイーン基準になっているというザック・スナイダーの指摘が興味深い。現在スナイダーは、自身が手がける新たなSF巨編『REBEL MOON』のNetflixリリースを控えているところ。この作品は、黒澤明の『七人の侍』に着想を得た『スター・ウォーズ』新作企画としてスナイダーが執筆し、ルーカスフィルムに持ち込んでみたものの却下され、その後独自企画として再編されたいうルーツがある。
つまりはスナイダー、『REBEL MOON』では『スター・ウォーズ』をある程度意識しているに違いない。そのうちの一要素が衣装。ここでスナイダーは、米ScreenRantにこんな分析を話している。
「『スター・ウォーズ』でいつも笑ってしまうのですが、銀河のはずれにあるタトゥイーンという妙な惑星の住民の着ている衣服が、何故かあの銀河全体のスタンダードのファッションになっていますよね。」
1977年の第1作『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』で、砂漠の辺境惑星タトゥイーンは、映画で最も最初に登場する民間の暮らしの舞台となる。オーウェン・ラーズとルーク・スカイウォーカーはジャワ族のセールに訪れ、そこで初めて“ヨゴシ”が施されたSFの世界観を提示した。日本の道着にも似た白やベージュやブラウンの普段着は、確かにその後登場する『スター・ウォーズ』のあらゆる惑星の、多くの衣装の基準となっている。ジェダイのローブもそうだし、ジャクーのレイもそうだ。
「それは良いのですが」と続けるスナイダーは、『REBEL MOON』ではさまざまな背景を持つはずのキャラクターたちに、どのような衣装を着せるかについてはこだわったという。「SF映画を作る時は、“よし、この世界はどういう風にしよう?母星はどんなところだろう?”と考えるんです。もしかしたら、全員がネオン色のジャンプスーツを着ているかもしれない。そういう例はいくらでもあるわけです。1984年風かもしれないし。全てが地球をモチーフにしているというのが良いと思います。その方がより馴染みやすいですからね」。
衣装に注目して『REBEL MOON』の予告編を見てみよう。『スター・ウォーズ』風の着古した袈裟のような姿もありつつ、西洋の甲冑に似たものや、明らかに軍服らしい衣装、現代的なスーツらしい衣装もある。確かに地球で馴染みのある衣服がベースになっているようだ。衣装を通じて、異なる惑星や異なる文化を感じ取ることができそう。
スナイダーが「監督人生のほとんどの時間をかけて作り上げてきた」と公言する意欲作。Netflix映画『REBEL MOON:パート1 炎の子』12月22日(金)より世界独占配信。
Netflix映画『REBEL MOON:パート2 傷跡を刻む者』24年4月19日(金)より世界独占配信。
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Source:ScreenRant