『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』ルークの右手がライトセーバーを握って宇宙漂うオープニングが検討されていた

『スター・ウォーズ』の新たな伝説の始まりを描いた『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)は当初、ルーク・スカイウォーカーの失われた右手が宇宙を漂うカットで始まる予定だったようだ。
ルーク役のマーク・ハミル本人が、Twitterでこれを認めている。「当初の脚本では、ライトセーバーを握ったままのルーク・スカイウォーカーの手が、宇宙空間を漂っているところで始まっていた」とのトリビアを紹介したツイートに「ファクトチェック:真実」と加えている。
Fact Check: TRUE
As my hand hurtled through the stratosphere, the flesh & bone burn away & the lightsaber impales the surface of an unnamed planet. Just imagine: Had this sequence been retained, I would’ve had bookended cameos, plus TWICE the screen time! #UltraTrivialTrivia https://t.co/svXh9Xhhk9— Mark Hamill (Mar) (@HamillHimself) October 8, 2021
これは言わずもがな、『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980)に直結するものだ。『帝国の逆襲』でルークは、まだ修行を終えぬままダース・ベイダーとの決闘に挑み、ライトセーバーごと右手を切り落とされる。この右手はベスピンのどこかに落下したまま行方不明となっており、物語の大きなカギとなることが予想されていたものの、結局のところ続3部作に登場することはなかった。
マーク・ハミルは、「僕の腕は成層圏でダメージを受け、肉と骨が焼け落ち、ライトセーバーが名もない惑星の地表に突き刺さる」という流れを補足。つまり、ライトセーバーがどこかに落下する映像を冒頭で示すはずだったというのだ。「想像してみて。このシークエンスが実現していたら、僕は最後のカメオだけじゃなくて、登場時間も2倍になっていただろうね!」とハミル。『フォースの覚醒』での出番がほとんど無かったこと、まだ悔やんでいるようでもある。
ちなみにレジェンド(外伝)小説(ティモシー・ザーンの『最後の司令』)では、失われた右手を基に創られたルークの邪悪なクローンが、ベスピンで落としたライトセーバーと共に登場するという展開がある。それだけに、幻の右手とライトセーバーは、新3部作でも重要な要素と成り得たはずだ。
なお、2021年に米登場したコミック『Darth Vader #11』の中では、『帝国の逆襲』直後の時点で、パルパティーンがルークのものらしき手をエクセゴルに保管していたことが描かれている。
ところでルークが失ったライトセーバーの方は『フォースの覚醒』で、マズ・カナタが城の地下で保管していたことが明らかになる。そこにたどり着くまでの経緯の説明について、マズは「答えは今度」と割愛していた。完結作『スカイウォーカーの夜明け』(2019)まで待ってみても、詳しく明かされることはなかったのだが……。