会員登録

Search

クエンティン・タランティーノ、『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』に関心 ─ 「ぜひ観たい、めっちゃいいなと思った」

ザック・スナイダー クエンティン・タランティーノ
Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/28561796126/ | THE RIVER | Remixed by THE RIVER

映画監督クエンティン・タランティーノが、DC映画『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』(2021)に強い関心を示している。米Cinema Blendのポッドキャストにて語った。

『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』は、2017年公開『ジャスティス・リーグ』を製作途中に降板したザック・スナイダー監督が、自身の構想に基づき、作品を新たに創作し直したもの。劇場公開版の上映時間は120分だったが、『ザック・スナイダーカット』は242分という長尺になった。この背景には、ザックの降板後に脚本が書き直され、当初の構想とはまるで異なる作品に仕上がったという実情がある。

このたびタランティーノは、『ザック・スナイダーカット』について「HBO Maxに入っていないので、まだ観ていないんだけど、あれはぜひ観たい」と語った。「劇場でも観てないけど、4時間という、彼のオリジナルのビジョンに興味があって。それってめっちゃいいな、と思ったんですよ。ファンの人たちもめっちゃいいなって。彼らが言い続けて実現したっていうことがね」

実はタランティーノは、劇場公開作品をストリーミングサービス向けに作り直すという試みにおいてザックの先達にあたる。『ヘイトフル・エイト』(2016)は劇場公開版も168分という長尺だったが、2019年には全4話のミニシリーズ版(計210分)がNetflixにて配信された。タランティーノが再構成・再編集によって自身のビジョンを再び貫徹したこの作品は、残念ながら日本のNetflixでは配信されていない。

また、現時点での最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)についても、タランティーノは「自分の求めるものを全部使い、時間のことも気にしなくて良かったとしたら、3時間20分くらいになっていたと思う」と話している。同作の場合、新たに物語を書き直したという小説版も2021年6月に米国で刊行されたばかり。おそらく作品の再創作、ビジョンに基づく長尺化という取り組みが、タランティーノの『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』への関心に繋がっているのだろう。

あわせて読みたい

Source: Cinema Blend

Writer

アバター画像
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly