『アイアンマン』テン・リングスとマンダリン、今後のMCU映画に登場へ ─ マーベル・スタジオ社長が認める

『アイアンマン』(2008)から始まったマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)11年間の物語が『アベンジャーズ/エンドゲーム』で完結を迎えた今、マーベル・スタジオは、いまだ回収されていない伏線を回収すべく動き出そうとしている…のかもしれない。
マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長は、『アイアンマン』(2008)に登場したテロ組織「テン・リングス(Ten Rings)」と、『アイアンマン3』(2013)のマンダリンが今後の映画に再び登場することを認めた。
この記事では、映画『アイアンマン』『アイアンマン3』およびマーベル・ワンショット『王は俺だ』の内容に言及しています。

テン・リングスとマンダリン、MCUへ再登場
このたびケヴィン社長は、米国の大手掲示板サイト「Reddit」の一問一答企画「Ask Me Anything」に登場。あるユーザーからの「『アイアンマン』に登場したテン・リングス、あるいは『王は俺だ』で示唆された“本物の”マンダリンを登場させる計画はありますか?」との問いかけに「イエス」とだけ答えている。

ケヴィン社長の回答は、今後控えているMCU作品に関して具体的な情報を明かすものではない。しかし、長らくMCUの物語においては焦点が当てられていなかった部分に再び回帰することはどうやら間違いなさそうだ。
テン・リングスは『アイアンマン』でトニー・スターク/アイアンマンを拉致するも、同作のラストでトニーによって事実上の壊滅状態となっている。ただし残党はその後も生き延びており、『アイアンマン2』(2010)ではその存在が示唆され、『アイアンマン3』でも言及されている。ちなみに『アントマン』(2015)では、ダレン・クロスがイエロージャケットのスーツを企業に売り込む場面で、あるバイヤーの首にテン・リングスのタトゥーが入っていた。どうやら、組織はいまだ水面下で活動を続けているらしい。
一方のマンダリンはテン・リングスのリーダーであり、『アイアンマン3』で登場した…のだが、実は劇中に登場したのは本物のマンダリンではなく、アルドリッチ・キリアンに雇われてマンダリンを演じていた俳優トレバー・スラッテリーにすぎなかったことが判明する。もちろん、自分の名を騙られた“本物の”マンダリンはトレバーを良く思っていなかった模様。「マーベル・ワンショット」として製作された『王は俺だ』(2014)では逮捕後のトレバーが描かれるが、インタビューに訪れたドキュメンタリー作家の男は、実はテン・リングスのメンバー。男は本物のマンダリンに会わせるべく、刑務所からトレバーを脱獄させるためにやってきたのだ。
ここにきてテン・リングス&マンダリンが再登場するということは、かつて『アイアンマン』に始まったテン・リングスの物語が、再び何らかの形で前面に出てくるということだろう。MCUの物語がちょうど一周した今、その始まりに登場したものが再び戻ってこようとしている、その真意とは?
現在、すでにテン・リングスとマンダリンの再登場作品についてはファンの予想レースが始まっている。コミックのマンダリンが中国系の人物であることから、にわかに有力視されているのは、初のアジア系ヒーロー映画『シャン・チー(邦題未定、原題:Shang-Chi)』だ。しかし常にファンの予想を裏切ってきたのがMCUである、実際に何が控えているかはフタを開けてみるまでわからない。そもそも『アイアンマン3』のマンダリンこそ、まさにそんな存在だったではないか。
ところで本物のマンダリンが登場するということは、いよいよベン・キングズレーが演じた偽マンダリン、トレバー・スラッテリーも一緒に帰ってくるということだろうか。そうだとすれば、トレバーの復活が楽しみだという方も決して少なくはないはず…!
Sources: Reddit, ComicBook.com