『トップガン マーヴェリック』にF1レーサーのルイス・ハミルトンが出演を懇願していた ─ トム・クルーズは友人、「掃除員でもかまいません」と提案

エンジンを緩めず飛び続けながら、世界中で次々に興収記録を塗り替えているスカイアクション・ムービー『トップガン マーヴェリック』に、F1レーサーのルイス・ハミルトンが出演を懇願していたにもかかわらず、ある事情により渋々断らなければならなかったことがわかった。Vanity Fairのインタビューにて本人自らが明かしている。
36年ぶりに実現した続編『トップガン マーヴェリック』では、教官として新時代のトップガン・パイロットたちをひきいることになったマーヴェリックと、そのパイロットたちのきらびやかな青春と絶対不可能な極秘任務に挑む姿が描かれている。
トム・クルーズやヴァル・キルマーによるアイコニックなキャラクターの再演はもちろんのこと、次世代を担う戦闘機パイロットとして、マイルズ・テラーやグレン・パウエルなどをはじめとする気鋭俳優たちが勢揃いし、ファンからは新旧の登場人物に熱い視線が注がれている。そんなキャストたちの中に、F1世界選手権の王者であるイギリスのレーシングドライバー、ルイス・ハミルトンが加わる可能性があったというのだから、さらに胸熱な展開となっていたに違いない。

「『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(2014)のセットに招待してもらって以来、時間をかけて友情を育んできたんです」と取材で語るルイス・ハミルトンは、トム・クルーズとはかねてより友人関係にあると説明。オリジナル版を子どもの頃に観て、戦闘機パイロットになりたがっていたというハミルトンは、『トップガン マーヴェリック』が製作されることを聞いた時、「“大変だ、これは彼に頼まなければ”と思ったんです。“どんな役でもいいんです。床だって拭きますし、背景にいる掃除員でもかまいません”と伝えました」と当時を振り返っている。
そんな熱い想いを受け入れたトムからハミルトンは、掃除員役としてではなく、幼い頃に夢中になっていた戦闘機パイロットのひとりとして、『トップガン マーヴェリック』への出演依頼を打診されたという。夢が現実に近づくも、それは儚く散ってしまった。本作の撮影スケジュールが、F1シーズンのクライマックスとかぶってしまったのである。
「完璧主義者」であるというハミルトンは、中途半端な役作りのまま撮影現場に行くことはできないと判断し、夢見ていた役から降板することを決意。依頼を渋々断るため、トムとジョセフ・コシンスキー監督に連絡したといい、「それは今までで一番動揺した電話でした」と説明している。
ちなみにハミルトンは、『トップガン マーヴェリック』にてコシンスキー監督と仕事を共にすることは叶わなかったものの、監督の次回作では、プロデューサーとして参加していることが判明済み。F1を題材としたこの新作映画では、引退したレーシングドライバーにふんするブラッド・ピットが、新人たちとともにF1界の強敵たちと競い合うことになるという。同作では演者としてではなく、あくまでも製作側としての参加になるそうだ。
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Source: Vanity Fair