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タイの洞窟遭難事故、『フリーソロ』監督が映画化へ ─ 『キャプテン・フィリップス』プロデューサーとタッグ

タイ洞窟救助 映画化
Tham Luang Rescue Operation Center via Bestimage / 写真:ゼータイメージ

2018年にタイで起きたタムルアン洞窟の遭難事故を、『フリーソロ』(2018)でアカデミー賞を受賞したジミー・チン&エリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィ監督が映画化することがわかった。米Deadlineが報じている。

ユニバーサル・ピクチャーズ製作の本作(タイトル未定)は、2018年6月23日の豪雨の影響で、洞窟に閉じ込められた地元少年サッカーチームの少年ら12人と男性コーチ1人の救出劇を描く。事故発生から9日後の7月2日、イギリス人のダイバー2人によって全員の無事が確認されるも、発見された場所は入り口から5キロも離れた場所だったとのこと。洞窟は継続的な浸水の可能性をはらんでおり、水位が増すと、救出どころか救助隊への二次災害も懸念されていた。7月6日には、少年らがいる遭難現場まで物資を届けに行った元タイ海軍兵が、酸素ボンベの残量が不足したことから命を落としてしまう。その後、7月8日から10日にかけて大規模な救助作戦が実施され、コーチを含む遭難者の全員が無事生還した。

山に人生の大半を捧げたプロの写真家であり、登山家としても有名のジミー・チン、主にドキュメンタリー映画を監督してきたエリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィは『MERU/メルー』(2015)でも共同で作品を手掛けている。同作は前人未到のヒマラヤ山脈メルーにある岸壁を踏破するという内容。2人はこれまでにも生の過酷な現場を常に捉えてきたことから、本作でも、事故当時の緊迫した状況などをリアルに届けられるのではないだろうか。

フリーソロ
『フリーソロ』© 2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

脚本はローランド・エメリッヒ監督『ミッドウェイ(原題:Midway)』(2020年秋公開)のウェス・トゥックが手掛ける。製作には『ソーシャル・ネットワーク』(2010)『キャプテン・フィリップス』(2013)デイナ・ブルネッティらが就任。製作総指揮は同2作でもプロデュースを担当したマイケル・デ・ルカが務める。

なおタムルアン洞窟の遭難事故を題材にした映画の企画は複数進行中だ。最初に関心を示していたのは、米ストリーミングサービスのPure Flix Entertainment社で、共同創業者のマイケル・スコット氏はタイに日常的に滞在しており、事件発生時も現場に駆けつけて救助支援にあたっていたとのこと。加えて、『クレイジー・リッチ!』(2017)を手掛けた監督ジョン・M・チュウ、製作会社SKグローバル・エンターテイメントとNetflixによる企画なども進行しているほか、2019年にはタイで製作された『ザ・ケイヴ(原題:The Cave)』が海外公開されている。

Source: Deadline

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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