『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』サノスのシーン45分がカットされていた ─ 今後見られる可能性は?

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の超大作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)は、アベンジャーズらヒーローがサノスに大敗を喫した。サノスは全宇宙に散らばるインフィニティ・ストーン6種全てを集め、全生命の半分を消し去ろうとする。
映画の冒頭でサノスは、既にパワー・ストーンを入手した状態で登場。アスガルドの避難船に出現すると、ロキが持っていたスペース・ストーンを奪った。
パワー・ストーンは『ガーディアンズ ・オブ・ギャラクシー』に登場していたもので、ザンダー星のノバ軍が保管していた。これを襲撃して奪ったサノスだが、その時の様子は映像で描かれていない。しかし、原作コミックにおけるサノスの生みの親であるジム・スターリンが新たに明かしたところによれば、このシーンは実際に撮影された後にお蔵入りになっていたというのだ。米Near Mint Conditionのインタビューで語った。
『インフィニティ・ウォー』ストーリーの下敷きとなった原作コミック『インフィニティ・ガントレット』作者であるスターリンは、同映画ではサノス、ガモーラ、ドラックスのキャラクター原案としてクレジット。製作段階では、ジョー・ルッソ監督から『インフィニティ・ウォー』と続編『エンドゲーム』(2019)におけるサノスの展開について、事前に共有されていたそうだ。
ところが『インフィニティ・ウォー』公開の一月ほど前、ジョーから「冒頭にあったサノスの45分のシーンをカットしました」と連絡があったと、スターリンは明らかにしている。インフィニティ・ストーンのひとつめを手に入れる全容が描かれたもので、実際に撮影も行っていたようだ。「ただ、エフェクトにお金をかけたくなかったようですし、2作目(『エンドゲーム』)のような長い映画にしたくなかったんでしょう。あれほどヒットするとは思っていなかったようです」と、スターリンは振り返っている。
映像が完成されていれば、サノス対ノバ軍の激戦が見られていたはず。スターリンによれば、DVDなどの映像特典でお披露目する話もあったそうだが、結局のところ実現していない。残念ながら、完全な幻のシーンになってしまったようだ。
一方で、これが今後のMCU作品の伏線として活きてくる可能性がある。ノバ軍のヒーロー、「ノバ」のドラマシリーズ化が既に企画されているからだ。予想される物語は、サノスによって壊滅させられたザンダー星の生き残り(リチャード・ライダー)が描かれるもの。パワー・ストーン奪還のシーンは未使用の撮影映像があるはずなので、サノス襲撃時の惨劇がフラッシュバックで登場することも考えられる。もっとも、マーベル・スタジオは現在「ノバ」の開発ペースを落としているということなので、いつ実現しうるかはわからないのだが……。
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