『ザ・バットマン』バットモービルは「恐怖の象徴」、スティーブン・キングから影響 ─ 「まぎれもなくホラー」と監督

バットマンの新たな単独映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』は、監督・脚本のマット・リーヴスが自身の解釈によって紡ぎ出す、極めて作家性の強いバットマン映画となりそうだ。過去シリーズでもおなじみ、バットマンが操縦するバットモービルに、本作では『IT/イット』シリーズや『シャイニング』(1980)などの原作者として知られるスティーブン・キングの影響があるという。
リーヴス監督は英Empireにて、本作ではバットモービルの存在が「まぎれもなくホラーとしての側面を担う」と明言。バットマン/ブルース・ウェインが自ら開発して乗り回すこの装甲車には、いったいどんな“怖さ”があるのだろうか。
「恐怖を抱かせるため、(バットモービルは)影の中から現れなくてはいけません。ほとんどスティーブン・キングの『クリスティーン』のようなものだと思いました。車そのものを恐怖の象徴とするアイデアは気に入りました。バットマンに追われる人々を震え上がらせるため、動物のように姿を見せるのです。」
公開されている予告編でも、バットモービルは逃げるペンギン(コリン・ファレル)を追い、炎の中から現れてペンギンを恐怖させている。『ザ・バットマン』のブルース・ウェインには暴力的な様子がうかがえるが、バットモービルを容赦なくペンギンの車に追突させているあたりも恐ろしいところだ。
リーヴス監督が挙げている『クリスティーン』は1983年にスティーブン・キングが刊行したホラー小説で、主人公の少年が呪われた車を手に入れ、その怨念に呑み込まれて変貌していく物語。同年にはジョン・カーペンター監督によって同名映画化された。『クリスティーン』に登場するのは意志を持った車だが、こちらはブルースが運転する車。ヴィランにとっては心底恐ろしい存在として現れることになるのだろう。
ちなみに『ザ・バットマン』を手がけるため、リーヴス監督はさまざまな映画やカルチャーを参照したことを認めている。たとえばブルース・ウェインの人物造形には、ニルヴァーナのカート・コバーンが参考にされているとのこと。あらゆる要素を融合させて生まれる、かつてないバットマン映画が登場することになるはずだ。
映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』は2022年3月11日(金)全国公開。
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Source: Empire Magazine February 2022