『ザ・バットマン』2週間の撮影中断へ ─ 『ファンタスティック・ビースト』最新作まもなく撮影開始、『マトリックス4』は継続中

米ワーナー・ブラザースは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、DCコミックス原作映画『ザ・バットマン(原題:The Batman)』の撮影中断を決定した。米Deadline、Varietyなどが報じている。
『ザ・バットマン』はブルース・ウェイン/バットマンの若き日を描く新たな単独映画で、『トワイライト』シリーズや『グッド・タイム』(2017)のロバート・パティンソン主演、『猿の惑星』シリーズのマット・リーヴス監督のもと、2020年1月下旬に撮影が開始されていた。2020年3月14日(米国時間)、ワーナーは撮影地をイギリス・ロンドンからリバプールに移すにあたり、撮影を2週間にわたって中断することを発表。今後も状況を注視していくという。
本作の撮影中断は、ワーナーによって急遽決定されたものとみられる。発表の前日にあたる3月13日、米Varietyのジャスティン・クロール記者は、「状況は流動的なため変更の可能性はあるが、ワーナーは撮影の中断を計画していない」と伝えていたのだ。また今回の報道によると、ワーナー側は、撮影地を変更する間に製作を中断するのが最善策だと判断したとのこと。あくまでも製作への影響を最小限にとどめる意向なのだろう。
Situation is obviously fluid and could change but WB is not planning on shutting down productions based on Disney decision
— Justin Kroll (@krolljvar) March 13, 2020
『ザ・バットマン』の中断に踏み切ったかたわら、ワーナーは、キアヌ・リーブス主演『マトリックス4(仮題)』、ウィル・スミス主演の伝記映画『キング・リチャード(原題:King Richard)』の撮影を継続中。『マトリックス4』はドイツ・ベルリンで撮影が実施されており、撮影現場には安全対策が講じられているという。『キング・リチャード』はアメリカ・ロサンゼルスにて撮影が進められている。
さらに同社はこのあと、人気シリーズ『ファンタスティック・ビースト』第3作(タイトル未定)の撮影を、3月16日(米国時間)にイギリス・ロンドンにて開始予定だ。しかしながら『ザ・バットマン』の例からもわかるように、状況は極めて変わりやすく、数日後にはすべての作品が撮影見合わせとなっている可能性さえある。『マトリックス4』『キング・リチャード』『ファンタスティック・ビースト』第3作、いずれの作品も引き続き予断を許さないところだ。
なおワーナーは、トム・ハンクスらが出演するエルヴィス・プレスリーの伝記映画(タイトル未定)の製作を中断している。同作はオーストラリアにてプリプロダクション(撮影準備)が進められていたが、現地でハンクスが新型コロナウイルスに感染したことが発覚していた。
Sources: Deadline, Variety, The Hollywood Reporter