『ザ・フラッシュ』が米配信、『ブラックアダム』より劣る視聴記録スタート

DC映画『ザ・フラッシュ』は2023年8月25日にアメリカで配信サービスMaxに登場すると、2日間で110万世帯の視聴記録となった。米Samba TVの調査結果をDeadlineが伝えた。
これは2022年の『ブラックアダム』120万世帯よりも8%劣る結果。期待作とされた『ザ・フラッシュ』だが、劇場公開後はむしろ興行面や注目度における予想外の不調に関する話題が相次いだ。2億ドルとされる製作費(マーケティング費除く)に対し、世界累計興収は2億6,855万ドル。『ブラックアダム』3億9,325万ドルに届くこともなかった。
もっとも、Maxでの視聴世帯数については、「コロナ禍(2020年後半〜2021年)以降は配信サービスでの視聴者数が減少傾向にある」ことに留意しなくてはならないと、Deadlineは加えている。特に米ワーナーはコロナ禍に配信事業に注力し、『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021)は初週末280万世帯、『ワンダーウーマン 1984』は220万世帯の視聴を獲得した。これらは、当時劇場公開と同日に配信されていたことに起因する。
『ザ・フラッシュ』は旧ユニバースを締めくくる作品のうちのひとつ。ほか劇場最新作『ブルービートル』も予想を下回る米興収成績となっており、最後作『アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム』はストライキが明けているか微妙な時期である12月20日に予定通りの米公開予定。やや尻すぼみにもなりつつある旧ユニバースが完結した後は、新ユニバースの華々しい始動に注目が移ることとなる。
『ザ・フラッシュ』は、国内には9月6日よりデジタル販売開始。10月20日に4K UHD、ブルーレイ、DVD発売・レンタル開始となる。
▼ 『ザ・フラッシュ』の記事
『ザ・フラッシュ』は良い映画なのに興行不振「何がどうなってる?」『キングスマン』監督が見るスーパーヒーロージャンルの異変 マシュー・ヴォーンの意見とは 若きキアヌ・リーブス、スタントで『ミッション:インポッシブル』トム・クルーズを超えていた? ─ VFXアーティストが『ハートブルー』を絶賛 「今でも没入できる」 『バットマン』ティム・バートン監督、『ザ・フラッシュ』に苦言 ─ 「彼らはやりたい放題している」 スタジオへの複雑な胸中 お蔵入り『バットガール』監督が『ザ・フラッシュ』を観た、「悲しかった」 あまりにも辛い 【更新】『ザ・フラッシュ』製作費、実際はDC最高額だった ─ 報道額を大幅超過、赤字回避できず DC映画の苦境はつづく
Source:Deadline