アダム・ドライバー&マット・デイモンが決闘裁判で激突、リドリー・スコット監督新作の米予告編 ─『羅生門』的手法で真実を紐解く

リドリー・スコット監督、アダム・ドライバー&マット・デイモン共演の法廷映画『The Last Duel(原題)』より米国版予告編が公開された。
本作の原作は、エリック・ジェイガーによるノンフィクション本『決闘裁判 世界を変えた法廷スキャンダル』。14世紀末を舞台に、“フランス最後の決闘裁判”に迫った歴史劇だ。公開された予告編では、戦場から戻った騎士ジャン・ド・カルージュ(マット・デイモン)が、従騎士ジャック・ル・グリ(アダム・ドライバー)が妻に性的暴行を加えたことを知る姿が捉えられている。
妻は必死に自らの言葉で真実を訴えるも、その声は届かない。「私は真実を話している」「真実など関係ない。そこにあるのは男の力のみだ」。カルージュもまたグリに対して厳しい処刑を望むが、グリは無罪を主張。カルージュと妻もまた上手くいかない状況から衝突してしまう。「私を信じていないの?」「君のために命を懸けている」「そうしてあなたはプライドを守りたいだけでしょう」。すべての決着は決闘裁判へと繋がっていく。
撮影監督を務めたダリウス・ウォルスキーは、本作について「『羅生門』(1950)のようで、夫や強姦犯、そして最後には妻という3つの異なる視点から描かれる」と過去に語っていた。黒澤明監督による『羅生門』は、ひとつの殺人事件の真相を巡り、複数の視点から紐解くという手法が取り入れられていることでも有名な作品だ。カルージュとその妻、そしてグリからの視点を通して真実が明るみになっていくのだろう。
妻役を演じるのは、「キリング・イヴ」(2018-)『フリーガイ』(2021)などのジョディ・カマー。そのほか出演者にはベン・アフレックをはじめ、『いつか晴れた日に』(1995)ハリエット・ウォルター、『ホーンテッドマンション』(2003)ナサニエル・パーカー、『メカニック:ワールドミッション』(2016)サム・ヘイゼルダインらが名を連ねている。
脚本を手がけたのは、マッド・デイモンとベン・アフレック。ふたりが脚本家として仕事を共にするのは、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(1997)以来となり、同じく共同脚本として『ある女流作家の罪と罰』(2018)のニコール・ホロフセナーも参加している。
映画『The Last Duel(原題)』は、2021年10月15日に米国公開予定。