マーベル/Netflix『ザ・パニッシャー』は「ほかのマーベル・ドラマ以上に大人向け」の復讐劇 ― 監督が豪語

ドラマ『ザ・パニッシャー(原題:The Punisher)』は、マーベル/Netflixが放つ“隠し球”と言ってもいいだろう。『デアデビル』シーズン2で初登場を果たしたフランク・キャッスル/パニッシャー(ジョン・バーンサル)を主人公としたスピンオフ・ドラマとなる本作は、その全貌が未だほとんど明らかになっていない。
このたび、『ザ・パニッシャー』のエピソード監督を務めるステファン・サージク氏がラジオ番組で『ザ・パニッシャー』の作風を予告した。いわく「ほかのマーベル・ドラマ以上に大人向け」だというが……。
大人向けの復讐劇『ザ・パニッシャー』
マーベル・エンターテインメントは、映画にせよドラマにせよ作品の秘密主義を徹底することで知られている。『ザ・パニッシャー』も例外ではないようで、サージク氏はマーベルと秘密保持契約を結んでいるために「詳細は話せない」ようだ。
しかし2017年4月の時点で報じられたように、『ザ・パニッシャー』の撮影はすでに終了している。サージク氏が監督したという最終話もすでにポスト・プロダクション(編集など撮影後の作業)に入っているという。
サージク氏は『ザ・パニッシャー』を製作した実感をこう述べている。
「(『ザ・パニッシャー』は)ほかのマーベル・ドラマとは違う、はるかに大人向けのドラマです。スーパー・パワーも登場しませんしね。基本的に、パニッシャーは復讐が根底にあるキャラクターですよ。彼の家族は恐ろしい出来事の犠牲になってしまうんです。キャラクター自体はよく知られていますが、(描き方の)アプローチはほかの番組とはまるで違いますよ」
『デアデビル』『ジェシカ・ジョーンズ』『ルーク・ケイジ』『アイアン・フィスト』。これまでのマーベル/Netflixによるドラマ・シリーズは、いずれも明らかに大人の視聴者を対象としたものだった。直接的な暴力描写・性描写を正面から取り入れた演出はもちろんのこと、時に複雑に絡み合ったストーリーがその大きな特徴だったのだ。
しかしサージク氏がそのことを知らないわけがない。なぜなら彼は、『デアデビル』シーズン1から『アイアン・フィスト』までの全シリーズでエピソード監督を務めてきた人物なのだ。いわば、マーベル/Netflixの試みを相当熟知しているクリエイターなのである。そんなサージク氏をして「ほかのマーベル・ドラマより大人向け」と言わしめる『ザ・パニッシャー』とは、どんな作品に仕上がっているのだろうか……。
一説には、本作はパニッシャーのオリジン・ストーリーになるといわれている。それが本当ならば物語はフランク・キャッスルによる復讐を追う作品になるはずで、Netflixならではの「リミッターを振り切った」バイオレンス・アクションになるのかもしれない。仮にオリジン・ストーリーでなかったとしても、パニッシャーというキャラクターの魅力が存分に活きる作風を考えれば……今からハードな描写には覚悟をしておいたほうが良さそうだ。
ちなみにその一方で、マーベル/Netflixの集大成となるミニ・シリーズ『ディフェンダーズ』は“痛快娯楽作品”になることが示唆されている。作品ごとの振れ幅を楽しめるのもマーベル・シネマティック・ユニバースの良いところだろう。
ドラマ『ザ・パニッシャー』の配信予定日は不明。2017年11月配信という情報もあるが、正式発表が待たれるばかりだ。
Sources: http://comicbook.com/2017/07/09/marvels-the-punisher-versus-previous-adaptations/
http://www.imdb.com/name/nm0839660/
Eyecatch Image: https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00ZO984PU/