『マイティ・ソー/ラブ&サンダー』今回は「ソー2人体制」タイカ・ワイティティ監督が認める ─ ナタリー・ポートマンの復帰秘話も

『マイティ・ソー』シリーズ第4作『マイティ・ソー/ラブ&サンダー(原題:Thor: Love and Thunder)』のタイカ・ワイティティ監督が、ディズニーの大型イベント「D23 Expo 2019」の会場で、来たる新作には“ソーが2人登場する”と語った。
2019年7月、マーベル・スタジオによって正式発表された『マイティ・ソー/ラブ&サンダー』の最大のサプライズは、シリーズ2作目『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013)までヒロインとして登場していたジェーン・フォスター(ナタリー・ポートマン)の復帰だ。しかもポイントは、ただジェーンが再び登場するだけではないということ。ジェーンは本作でソーを継承し、ムジョルニアを手にするというのである。
かねてより、ジェーンのソーを「フィメール(女性)・ソーではなくマイティ・ソー」だと強調してきたタイカ監督は、米Entertainment Tonightの取材でもその意向を強調した。いわく、『ラブ&サンダー』はソー2人体制で展開するというのである。
「(ジェーンは)ソーです。そしてまた別の、オリジナルのソーもいます。彼女(ジェーン)はフィメール・ソーとは呼ばれません、コミックでもマイティ・ソーと呼ばれていますから。(次回作が撮れることは)すごく嬉しいし、楽しみですよ。」
これほどタイカ監督が訴えかけている以上、ジェーンのソーを「女性版ソー」と呼ぶのはご法度だろう。2人ともソーであるため、「ソー」と「ジェーンのソー」、あるいは「クリヘム(クリス・ヘムズワース)のソー」と「ナタリーのソー」と呼ぶことで区別していくのがいいのかもしれない。
ちなみに米Varietyでは、タイカ監督がナタリーと面会した際、見事に“口説き落とした”決め文句が明かされている。
「“この映画に出ることへの興味はありますか? (今までとは)ぜんぜん違うことをやってみませんか?”と。だって、今までの自分と同じことを繰り返したい人なんていませんし、いつも同じ役を演じていたい人もいませんからね。だから僕は、彼女にジェーンとして戻ってきてもらうだけでなく、完全に新しいことをもらおうと思ったんです。きっと興味を持ってもらえるぞ、と。特にこの手の映画の場合、スーパーヒーローでもない役をずっとやりたいって思われますかね? 僕ならそうは思わない。戻ってきていろいろ変えてみたいって思いますよ。」

タイカ監督は、前作『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)の撮影時にはアンソニー・ホプキンスやケイト・ブランシェット、ジェフ・ゴールドブラムらを相手に同様の戦術を駆使。彼らに「おかしなことをやっていいんですよ、今までのものはぶち壊しましょう」と吹き込むことで、俳優のモチベーションを引き出したという。「こういうことはすべての俳優が求めているものだと思います。40本の映画に出た俳優でも、面白い仕事をしたいと考えているもの。みんなが仕事に来たいと思えること、これこそがチャレンジです」。
なお先日、本作については脚本が完成済みと米国の大手メディアで報じられたが、タイカ監督はこれを否定。「すごい、僕がずっと僕のことを驚かせてくる(表紙はできてます)」とコメントした。
Oh that’s cool!! I never cease to surprise me!
(the title page is complete) https://t.co/wSMzolKVbY— Taika Waititi (@TaikaWaititi) August 23, 2019
映画『マイティ・ソー/ラブ&サンダー(原題:Thor: Love and Thunder)』は2021年11月5日に米国公開予定。