『ゴジラvsコング』監督、次は「ネコ科の獣人」を撮る ─ 80s人気アニメ「サンダーキャッツ」映画版就任

怪獣王と巨大ゴリラの対決を撮った男、次は“ネコ科の獣人たち”を撮る。映画『ゴジラvsコング』のアダム・ウィンガード監督が、1980年代にアメリカで人気を博した同名SFアニメの映画版『サンダーキャッツ(原題:Thundercats)』に就任したことがわかった。米Deadlineが報じている。
アニメ版「サンダーキャッツ」は1985~1989年に米国で放送され、コミックやゲームなどに展開された。ネコ科の獣人であるサンダーキャッツは、故郷の惑星サンデラをミュータントによって滅ぼされ、宇宙に逃亡する。“第三の地球”と呼ばれる惑星に漂着した一同は、追ってきたミュータントとの戦いに身を投じていくのだった。
これまで『サプライズ』(2011)『ザ・ゲスト』(2014)などホラー/スリラー映画を中心に活躍してきたウィンガード監督だが、「サンダーキャッツ」の映画化企画は「夢のプロジェクト」だという。高校時代にアニメ版にのめり込んだウィンガードは、映画監督への熱意を抱いていたこともあり、頼まれてもいない映画版の脚本を執筆していた。それから約20年を経て、ワーナー・ブラザースが『ゴジラvsコング』を気に入ったことから、以前からの企画をウィンガードに託すことに決まったのだ。
映画版『サンダーキャッツ』は実写とアニメーションのハイブリッド作品。アニメの物語を出発点に、監督による長年の構想を実現するものとなる。脚本はウィンガード監督とともに、『サプライズ』『ザ・ゲスト』『ブレア・ウィッチ』(2016)で監督とタッグを組んだサイモン・バレットが執筆。現在、監督は「僕以上に『サンダーキャッツ』のことを知り、考えてきた人はいない。かつてないSFファンタジー大作を作ります」との意気込みを語っている。
「『サンダーキャッツ』の映画版では80年代の美学に回帰します。見た目を作り直すのではなく、サンダーキャッツのままで行きたい。実写にもしたくないし、『キャッツ』(2019)みたいにもしたくない。[中略]誰も見たことのない映画を作りたいんです。ハイブリッドのCG映画なら、めちゃくちゃリアルな見た目にしながら、カートゥーンとCGのギャップも埋められるはず。」
なお、ウィンガード監督の次回作と目されているのは、ジョン・トラボルタ&ニコラス・ケイジ主演『フェイス/オフ』(1997)の続編映画(タイトル未定)。映画版『サンダーキャッツ』はその後に着手することとなりそうだ。