『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』ライアン・ジョンソン監督、批判者から殺害の脅迫受けていた

2017年12月に全世界で公開された『スター・ウォーズ』シリーズの“エピソード8”、映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は激しい賛否両論を呼んだ。シリーズのお約束を脱却しつつ、現代的なテーマを強調した作家性の強いストーリーテリングは大勢の観客に迎え入れられた反面、長年『スター・ウォーズ』を愛してきたファンをはじめ、決して薄くない層から反発を受けたのである。
脚本・監督を務めたライアン・ジョンソンは、2018年1月、公開直後から過激なファンからのヘイトを受けていたことを明らかにした。当時を振り返って、彼は「地獄のような時間だった」と述べている。その中には、「ヘイト」という範疇にすら収まらないものも含まれていたようだ。
「殺害の脅迫受けた」
英Evening Standard誌に登場したライアン監督は、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』公開当時の賛否両論ぶりについてコメントした。「(映画が)全員に喜ばれるものでないことは理解していた」と述べつつ、その勢いには驚かされたという。
「自分がどういう状況に置かれるか、頭ではわかっていたんです。でも実際に起こってみると、“うわ、これはキツいぞ”って。[中略]死んでほしいとか、生活をメチャクチャにしてやるとか、そんなふうに書かれてるのを今でも読みますよ。殺害の脅迫をいくつも受けました。」
もはやここまで来ると、「賛否両論」や「批判」という言葉で形容していいものではない。品性が問われる、といった次元の話でもないだろう。そんな中でも監督は「自分の決断を心から信じています」と語っていた。
「わずかなものでバランスが取られているんだと思います。僕がオンラインで見たものの90%はうれしいもの、励みになるもので、しかも非常によく考えていただいたものでした。この映画について、ファンのみなさんが文章を送ってくれるんですよね。残りの10%はとにかく激しい主張です。最初は怖かったですが、あとから、人々が怒っていることにも誇りを持つべきだと気づきましたね。」
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の劇場公開を終えて、現在ライアン監督は、2020年以降に製作されるとみられる『スター・ウォーズ』の新たな3部作の構想を練っているという。構想は初期段階のようだが、こちらもシリーズの精神を引き継ぎつつ、現代の、そして未来の観客に向けての再刷新を企図したものとなりそうだ。さらなる賛否両論は、今から間違いないとみていいだろう。
映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』MovieNEXは2018年4月25日発売。
Source: Evening Standard
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