【ネタバレ】「THE LAST OF US」第7話、エリー&ライリーを読み解くための重要な文脈とは?

この記事には、「THE LAST OF US」第7話『残されたもの』のネタバレが含まれています。

原作ゲームの追加エピソード『Left Behind -残されたもの-』に基づく「THE LAST OF US」第7話では、エリーの知られざる過去が描かれる。かつてFEDRAの訓練生だったエリーは、ファイアフライに加入した親友・ライリーに誘われて、廃墟のショッピングモールへ忍びこむ。
ふたりが手をつないだり視線を交わす様子から、お互いに好意をもっていることは明らかだ。終盤でエリー&ライリーはついにキスを交わすが、直後に感染者に襲われ、ふたりとも噛まれてしまう。これをきっかけにエリーは自分に免疫があることを知るが、愛するライリーとは永遠の別れになるのであった。
公式Podcastに出演したドラックマンは、ふたりの関係について「この女子たちはお互いに好きで、本当に好きで仕方ないのに、怖くて何も言えません」と説明。その理由は、同性愛者としてのセクシュアリティが「彼女たちにとって混乱を招くものであり、怖いもの」だから。ふたりの置かれた状況をよく理解するには、ある文脈が重要だという。
「番組の世界は ──皆さんに思い出していただきたいのですが── 2003年で止まっています。私たちが文化として経験した、同性愛や非ヘテロ規範的セクシュアリティを受け入れるための革命はまだ起きていません。この世界でそのようなことは、彼らが言うようにまだ“問題がある”のです。」
劇中でエリーがライリーに「ファイアフライの男とでも付き合い始めたの?」と聞いたり、時によそよそしい態度をとる様子からは、想いを明かすどころかカミングアウトすらしづらい状況にあることが伝わる。アウトブレイクが起きた20年前に世界が止まってしまったという文脈は、エリーの立場を理解する助けになるだろう。最終的に想いが通じ合ったふたりが、あのまま逃げ切れたら……と考えずにはいられない。
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Source:Collider,The Last of Us Podcast