『ザ・スーサイド・スクワッド』ジェームズ・ガン監督、なぜ前作キャラを全員交代しなかったのか

DC映画『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』は、コミック映画としては異例の条件で製作された。脚本・監督のジェームズ・ガンは、ワーナー・ブラザース/DCコミックスから完全な自由を与えられたのである。2016年には、デヴィッド・エアー監督『スーサイド・スクワッド』も製作されたが、ガンは「(前作の)キャラクターは全員入れ替えてもいい」と言われたそう。すなわち、ハーレイ・クインさえ登場しない可能性もあったのだ。
しかし結果的に、ガンはエアー版『スーサイド・スクワッド』のキャスティングを一部継承する道を選んだ。もし全員を入れ替えれば、ホアキン・フェニックス主演『ジョーカー』(2019)のように、DC映画ユニバースから完全に独立させることさえ可能だったにもかかわらず、である。
米ComicBook.comにて、ガンはエアー版のキャスティングを継承した理由を率直に明かしている。いわく、キャラクターを全員入れ替えてしまったら「『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』とそれほど変わらない映画になってしまう」と考えたというのだ。
「僕が『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を作った当時、2本の作品は(マーベル・シネマティック・ユニバースの)他の物語からは完全に独立していました。インフィニティ・ストーンを登場させる以外、僕が守るべきことは一切なかったんです。それと同じことになってしまうと思いました。」
また、ガン監督はデヴィッド・エアーが『スーサイド・スクワッド』に起用した数名の俳優に感銘を受けていたことも認めている。実際に『ジョーカー』のような方向性で『ザ・スーサイド・スクワッド』を作ることも検討したが、それ以上に、エアー版のキャストと映画を作ることへの意欲が勝ったのだそうだ。
「僕はハーレイ・クインが大好きだし、マーゴット・ロビー以上にうまく演じられる俳優はいないと思っています。[中略]ジョエル(・キナマン)やヴィオラ(・デイヴィス)も素晴らしいし、ジェイ(・コートニー)も。彼ら以上はいないと思ったし、一緒に仕事をしたかったんです。」
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズで見せたガン監督のキャラクターを扱う手さばきは、もちろん『ザ・スーサイド・スクワッド』でも健在。3度目の登場となるハーレイ・クインはもちろん、新たに生まれ変わったリック・フラッグやキャプテン・ブーメラン、アマンダ・ウォーラーの活躍ぶりに注目してほしい。
映画『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』は、2021年8月13日(金)全国公開。
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