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『ヴェノム』VFXのポイントは「人間の動きに置き換えられないものにすること」 ─ ライオットとの戦闘シーンのこだわり

ヴェノム
©&TM 2018 MARVEL

スパイダーマン最大の宿敵であり、マーベル史上最も残虐な悪の存在として新たに誕生する『ヴェノム』(2018年11月2日(金)日本公開)が10月5日(金)に全米4,250館で待望の公開を迎え、初週末で国内興行収入8,000万ドルを記録し、全米初登場第1位を獲得。2週目となる10月13日の週末も全米で3,570万ドルの成績を上げ、2週連続No.1を記録。全世界興行収入は5億ドルを突破するなど、その勢いはとどまるところを知らない。

この記事では『ヴェノム』内容に触れています。具体的なネタバレはございませんが、本編鑑賞後にお読みいただいてもお楽しみ頂けます。

『ヴェノム』VFXの作り方

『ヴェノム』を作り上げる上で最も重要と言っていい要素が、CGなどのVFXの技術だ。その重責を担ったのが、『インセプション』(2010)、『インターステラ―』(2014)、でアカデミー賞視覚効果賞を2度受賞した経験を持つVFXスーパーバイザーのポール・フランクリンだ。フランクリンは監督ルーベン・フライシャーとの話し合いの中で、ヴェノムの動きを「人間の動きに置き換えられないものにする」ことを最終目標としたと語る。「ヴェノムは僕らが今まで見てきたキャラクターとはまったく違う。多少人間っぽく見えるけど、人間より遥かに色々なことができるんです」と一言、「ヴェノムは触手を伸ばすことができるし、体の形を変えることができる。敵からすさまじい攻撃を受けても大丈夫」なヴェノムだが、「完全に不滅ではない」という。「脆弱な面も多少あるんですね。そして面白い要素としては、液体でできているんじゃないかと思えるような姿になるときもあるんです。」

ヴェノム
©&TM 2018 MARVEL

フランクリンはヴェノムのキャラクターについてこうも話す。「ヴェノムはヒーローであると同時にアンチヒーローでもあるから、彼が何を考えているのか、何をする気なのか、今一つはっきりしないところがあります。結局、ヴェノムにはジキルとハイド的な要素があると思う。ときにはエディの意思に反してエディを支配してしまうこともありますからね。でも物語が進むにつれ、二人はお互いにうまく調和してくようになるんです。」

ヴェノム
©&TM 2018 MARVEL

ヴェノムに加え、VFXチームはヴィランのライオットなど合計4体のシンビオートを作成した。ヴェノム同様に完全なCGキャラクターであるライオットは、スリル満点のクライマックスでヴェノムと対決をすることになる。2人の主演俳優たちが、時に人間として、時にCGキャラクターとして決着がつくまで戦うのだ。「ヴェノムは戦っている最中に、ダイナミックに形を変えていくことができる。ライオットと戦っている時もそうです。ライオットもヴェノムと同じようなことができるけれど、ヴェノムよりさらにすごい。体もエッジが鋭くて、どこかブレイドのようなキャラクターになっています。」フランクリンは、そんな2人は似たような生き物だが、はっきりとした違いも示したかったと語る。「僕らはこのシーンで、同じ力を持った者同士の戦いには絶対にならないようにしたかったんです。そうすることで二人の戦いがすごく面白くなる。どちらが勝つのか、考えながら見ることになりますからね。」

ヴェノム
©&TM 2018 MARVEL

フランクリンは、多忙を極める一方で、デザイン的にもパフォーマンス的にもこれほど盛り沢山で巨大な生き物を作るチャレンジを楽しんだという。もちろん観客に与えるインパクトも大きい。「大きな歯といい目つきといい、ヴェノムはかなり恐ろしい存在です。ときには悪魔のようにも見える。でも作品全体にはユーモアのセンス、ダークなユーモアが深く貫かれている。ヴェノムはすごくウィットに富んだ皮肉屋だけど、それはエディの性格からきているもの。エディとヴェノムが互いに補完し合って作り上げる新しいクリーチャーを、我々はスクリーン上で観ることになるわけです。」

『ヴェノム』は2018年11月2日(金)公開。

『ヴェノム』公式サイト:http://www.venom-movie.jp/

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THE RIVER編集部THE RIVER

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