【非常事態】『マイティ・ソー バトルロイヤル』監督、『スター・ウォーズ』の公開オファーを受ける

もしかして、もしかするかもしれない……?
映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)のタイカ・ワイティティ監督に、『スター・ウォーズ』シリーズからの公開オファーが届いた。ルーカスフィルムのキャスリーン・ケネディ社長が話している。
「ぜひとも撮ってほしい」
ケネディ社長がワイティティ監督へのラブコールを送ったのは、監督の出身国であるニュージーランドのテレビ番組「Newshub」だった。インタビューがワイティティの名前を出し、「彼は『スター・ウォーズ』を撮るべきだと思うんです」と口にすると、ケネディ社長もこれに同意したのである。
「ぜひとも『スター・ウォーズ』の映画を撮ってほしいですね。彼は、確かにすぐれた感性を持っていると思います。マーベル・ユニバースに足を踏み入れて、『マイティ・ソー バトルロイヤル』で素晴らしい仕事をするのを見るのは、とても興奮しましたよ。」
ケネディ社長は、インタビュアーに「彼に伝えて」と言い添えたほか、「これは仕事のオファーですか?」と聞き返されれば「ええ」と答えている。
ワイティティ監督、『スター・ウォーズ』への思いは?
ところでワイティティ監督は、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』からフィル・ロード&クリス・ミラー監督が、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』からコリン・トレボロウ監督が降板した際に、『スター・ウォーズ』への興味を尋ねられてこう答えている。
I’d be fired within a week.
— Taika Waititi (@TaikaWaititi) 2017年9月6日
「(笑)自分の映画は完成させたいですよ。僕なら1週間以内にクビでしょうね。」
この投稿について、監督は米UPROXXの取材にて「クビになるのは恐ろしいと言っただけですよ」としながら、「実際、誰が『スター・ウォーズ』にノーを言えるでしょうか?」とコメント。数ヶ月間に連続して起こった降板騒動には「ちょっとナーバスになった」とも述べている。しかしワイティティ監督は、そう言いつつも、ルーカスフィルムの意向にはある程度の理解を示しているようだ。
「(監督側とルーカスフィルム側の)どちら側も理解しています。(『スター・ウォーズ』は)強力かつ十分に確立された財産で、みんなが知っているものだし、みんながそれぞれの作風を認識しているものです。だからスタジオ側が、ある意味でそれを守る義務があると感じる理由も理解できますよ。」
もっとも、こうして大人の姿勢を保っているワイティティ監督は、同時にその豊かな作家性をフルに活かした映画づくりが支持を集める人物だ。同じく独自のストーリーテリングとユーモアで定評のあるフィル・ロード&クリス・ミラーが「創作上の相違」を理由に降板したことを考えると、やはり『スター・ウォーズ』に参加しても成功は難しいように思えてくる。
ちなみに『ブレードランナー 2049』(2017)のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は、現在の『スター・ウォーズ』には「(作品が)『スター・ウォーズ』の言語になってしまう」という危うさがあると発言していた。個性豊かなクリエイターが大作映画に続々挑んでいる昨今、『スター・ウォーズ』もその間口をぐっと広げるチャンスだとも思えるが、果たしてルーカスフィルムの采配やいかに。
映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』は2017年11月3日より全国の映画館にて公開中。
なお、シリーズ最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は2017年12月15日より全国ロードショー。
Sources: http://www.newshub.co.nz/home/entertainment/2017/12/taika-waititi-offered-star-wars-movie.html
http://uproxx.com/movies/taika-waititi-thor-ragnarok/3/
Eyecatch Image: Photo by Gage Skidmore ( https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/36201776766/ )