それでもワンダは母なのだ ─ スカーレット・ウィッチ息子役、「ワンダは悪か」と尋ねられ

それが家族、親子というものだ。たとえ魔法が生んだ親子であっても。
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)「ワンダヴィジョン」では、ワンダ・マキシモフが魔術を用いて夫ヴィジョンとの間に2人の子を設ける展開があった。トミーとビリーだ。ところが2人は別世界に幽閉され、映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)では、息子を思う母が暴走する様が描かれた。
この記事には、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』のネタバレが含まれています。

結果的に『マルチバース・オブ・マッドネス』では、スカーレット・ウィッチとして闇の覚醒を果たしたワンダがヴィランとなる構図に。ドクター・ストレンジと禁断の魔術対決を繰り広げる。ワンダにとって、全てはただ愛する息子たちを思っての行動だった。
ビリー役のジュリアン・ヒルヤードは、インタビューで大人に「ワンダはヴィランだと思う?」と尋ねられると、息子役として精一杯こう答えている。「……あの人は、母親です。悪いこともしたけれど、良いこともした。彼女は、母親なんです」。
劇中でワンダは、気づけば怪物のようになった自分自身に怯える我が子を目の当たりにし、最後には改心する。「私は怪物じゃない……」。このセリフは、同じくサム・ライミ監督の『スパイダーマン2』(2004)で、ヴィランのドクター・オクトパスが「怪物のままでは死なんぞ」と言い残して犠牲になった性善説にも基づくものだ。
『マルチバース・オブ・マッドネス』のワンダは、別世界のワンダが囁いた「私が愛します」の言葉に全てを託し、やはり犠牲的な死を選ぶ。どこかの世界で、トミーとビリーは今も母と暮らしているだろう。たとえ彼女が過ちを犯しても、魔法が生んだまやかしだったとしても、彼女が2人にとってのかけがえのない母親である事実に変わりはない。
▼ 私が愛します
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Source:Comicbook.com