【ネタバレ】「ワンダヴィジョン」最終話、ヴィジョン対決シーンの苦労をポール・ベタニーが回顧「とっても混乱した」

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品「ワンダヴィジョン」の最終話では、物語の完結を前に壮大な闘いが描かれた。主人公のひとり、ヴィジョンは、自らのアイデンティティを自問しながら、とある人物と対面。先の読めない展開がファンを驚かせた。
このたび、米Marvel公式サイトのインタビューに応じたヴィジョン役のポール・ベタニーは、最終話について回顧。撮影当時の工夫や苦労を語っている。
この記事には、「ワンダヴィジョン」最終話までのネタバレが含まれています。本編をご鑑賞頂いてからお読み下さい。

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)で死んだはずのヴィジョンは、「ワンダヴィジョン」にて復活を果たした。過去を思い出せないながらも、郊外ウエストビューでワンダと幸せな生活を送っていたヴィジョンだが、物語が進むにつれて異変に気づき始める。
そして作品終盤、ワンダの行いや思惑を知ったヴィジョン。複雑な思いを抱えながら、最終話では家族を守るべく、黒幕アガサ・ハークネスやS.W.O.R.D.からの攻撃に応戦した。闘いのなかでヴィジョンの相手となったのは、もうひとりの自分、白いヴィジョン(ホワイトヴィジョン)であった。
ホワイトヴィジョンとの戦闘シーン、いわば同シーンでの一人二役を行うにあたって、色々と工夫を凝らしたというベタニー。「うわべだけに感じさせないような方法で2つのキャラクターを差異化するために…」と切り出し、「(ホワイトヴィジョンを)親しみやすく、かつ同時に怖いような存在として感じてほしかった」と語る。
ヴィジョン同士が対峙し、激闘を繰り広げたシーンでは、スタントダブルを務めるアダム・ライトルとの二人三脚が要であったという。屋内での空中戦闘について、「私は彼(ライトル)の戦闘を覚えて、彼は私のを覚えなければいけなくて、それで入れ替わる。とっても混乱しましたね」とベタニーは明かしている。
この闘いのさなか、「テセウスの船」と呼ばれる思考実験の話題が2人の間で持ち上がる。このシーンを含めたシークエンスで、ベタニーに渡された脚本は3〜4ページ分。「この大きなシーンは(ライトルと)一緒に乗り越えましたし、覚えるのも難しかった。セリフを覚えるのは得意なはずなのに、覚えきれなかった」とベタニーは苦労を振り返る。「それで自分は、一度に両方を覚えようとしていたんだと、気づいたんです」。
ところで、同じキャラクター同士の戦闘といえば、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)劇中、2012年のニューヨークでキャプテン・アメリカ同士が戦った場面が記憶に新しいだろうか。ほぼセリフが無かった同シーンと比較すると、複雑な会話シーンを含めながらの一人二役は、更に大変だったはずだ。ベタニーも「脳みそを使い果たした」と語っている。
Source: Marvel