「ワンダヴィジョン」に『X-MEN』ウルヴァリンのイースターエッグ、製作スタッフが認める

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のドラマシリーズ「ワンダヴィジョン」は、過去のMCU作品からコミックに至るまで、さまざまなイースターエッグ(小ネタ)が要所に織り込まれていることでも話題の一作。このたび、『X-MEN』シリーズの人気ヒーロー、ウルヴァリンへのオマージュがひっそりと捧げられていることも判明した。
この記事には、ドラマ「ワンダヴィジョン」のネタバレが含まれています。

このたび、米IndieWireの取材によって明らかになった「ワンダヴィジョン」からウルヴァリンへのオマージュは、第6話「ハロウィーンの不気味な夜に」に含まれている。第5話「問題エピソード」のラストシーンに登場したクイックシルバー/ピエトロ・マキシモフ(エヴァン・ピーターズ)が、ハロウィンにウルヴァリンとそっくりのヘアスタイルをしているのだ。
もともと「ワンダヴィジョン」のクイックシルバーには大きな仕掛けがあり、MCU作品『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)ではアーロン・テイラー=ジョンソンが演じていたところを、劇中でも呼ばれるところの“代役(リキャスト)”によって、エヴァンが演じ直している。エヴァンは20世紀フォックス製作『X-MEN』シリーズでクイックシルバーを演じているとあって、これはマルチバースやクロスオーバーを思わせるキャスティングとなった。

「ワンダヴィジョン」のメイクアップを担当するトリシア・ソーヤーは『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2016)にノンクレジットで参加したほか、過去には非MCU作品ながら『アメイジング・スパイダーマン』(2012)にも参加。ヘアメイクのカレン・バルテクは『インフィニティ・ウォー』と『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)に参加している。
二人によると、エヴァン・ピーターズ演じるピエトロのヘアスタイルは、意図的に『X-MEN』シリーズを思わせるものにしており、ウルヴァリンへのオマージュも狙い通りだという。これらは監督のマット・シャクマンが計画したものであり、ソーヤーいわく、メイクのレベルでも「ふたつのユニバースを混ぜ合わせようとした」そうだ。
ちなみに本作は、アメリカの古き良きシットコムを土台にしているため、メイクにも「アイ・ラブ・ルーシー」「ディック・ヴァン・ダイク・ショウ」の大きな影響があるとのこと。エピソードごとに年代が移行し、画面もモノクロからカラーに変化するというコンセプトのため、メイクチームはそのつどファンデーションやアイシャドウを使い分け、ウィッグも年代に合わせて仕上がりを変えるなど、見えづらい努力が積み重ねられていたという。緻密に作り込まれた世界観を支えるノウハウと技術にも、ぜひ思いを馳せてみてほしい。
Source: IndieWire