脚本家ストライキ、収束へ ─ 組合とスタジオが暫定合意

ハリウッドで行われていた脚本家ストライキが、近く収束できる見込みだ。全米脚本家組合(WGA)と、映画やテレビのスタジオなどから成る映画製作者協会(AMPTP)間で過去146日間にわたって行われていた交渉が暫定合意に至った。WGAが発表した。
交渉が行われていたすべての契約ポイントにおいて、両者の合意が得られた。今後は組合スタッフが契約内容を確認し、微調整の末に最終的な新契約の覚書を作成する。都合上、内容の詳細は契約文言が完成するまで発表されないが、「組合員の全てのライターにとって有意義なものであり、保護になる」ものであるとWGAは発表している。
脚本家ストライキの完全な収束へは、まだもう少し段階を踏む。覚書の作成後は、西部全米脚本家組合と東部全米脚本家組合がこれを稟議し、組合員による批准投票を承認するかの投票を行う。あわせて、業務禁止命令の解除、つまりストライキを終了するかについての投票も行われる。ストライキ自体はWGAの正式な通達まで継続されるが、ピケッティングは本日(現地時間9月24日)をもって終了される。2007〜2008年の前回のストでは、暫定合意から終結まで4日間を要した。
本ストライキは5月2日から行われていたもの。脚本家の報酬増額や待遇改善が求められていたほか、脚本開発に関するAIの導入制限をめぐる交渉が行われていた。この影響で多数の映画・ドラマ作品が撮影延期や中止の影響を受けた。また、7月13日には全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)もストライキに突入。1960年以来となるダブル・ストライキとなり、ハリウッドはしばらく開店休業状態となっていた。