「ホワット・イフ…?」コロナ影響の配信延期回は「より純粋なコメディ」 ─ ゾンビ回、原作カットの裏話も

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)初のアニメシリーズ「ホワット・イフ…?」は、新型コロナウイルスの感染拡大によってハリウッドが一時停止を余儀なくされた際、思わぬ影響を受けることとなった。シーズン1は全10話構成で準備が進められていたが、やむなく全9話に短縮することになったのである。
2021年8月、製作総指揮のブラッド・ウィンダーバウム氏は「1話ぶんをシーズン2に繰り下げなければいけなかった」と認めていた。米Deadlineでは、脚本・製作総指揮のA・C・ブラッドリーが、この“延期回”について言及し、「コメディ回がもう1話あったんです。より純粋なコメディでしたが、コロナの関係でシーズン2に延期しました」と認めている。
「ホワット・イフ…?」を見ているとわかるように、“コメディ”はシリーズの核となる要素。たとえば、第7話『もしも…ソーがひとりっ子だったら?』ではソーとキャプテン・マーベルの戦いも繰り広げられたが、これも「楽しいこと、バカバカしいことをやろう」という思いが出発点だったという。「ソーとキャプテン・マーベルのファイトをやりたいと思っていたので、どうすればやれるのかなと考えました」。では、“より純粋なコメディ回”はどんな内容だったのか。いずれ来るシーズン2を心待ちにしておこう。
ちなみに、コロナ禍が「ホワット・イフ…?」に与えた影響はシーズン短縮だけではなかった模様。製作上の事情から、やむなくストーリーを短くすることになったエピソードもあったという。
「コミックの『ホワット・イフ…?』は、メインの時系列がより良いものだということを示すため、いきなり、とてもダークな形で終わっています。そのこともあって、ストーリーを少し短くしました。ビデオコンテが35分くらいの回もありましたが、どのエピソードも45分くらいにできたんです。しかし、アニメーションの問題や、コロナ禍の問題があって、本来の理想よりも少しカットしました。」
たとえば、第5話『もしも…ゾンビが出たら?』は、コミックからもファンの多い人気エピソード。しかし、MCUのキャラクターを使わなければいけないこと、どうしてもすべての場面を映像化することはできないことから、コミックのストーリーラインをいくつか抽出することで脚色を施した。ブラッドリー氏は「(原作は)すごく面白いし、偉大なカルト・クラシック。脚色にあたってはベストな部分を選びました」と語っている。
▼「ホワット・イフ…?」の記事
Sources: Deadline, ComicBook.com, CBR