「シー・ハルク」で再登場のアボミネーション、『シャン・チー』で先行復活した理由とは

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のドラマシリーズ「シー・ハルク:ザ・アトーニー」には、『インクレディブル・ハルク』(2008)の主要ヴィランだったアボミネーションが本格復活する。本作の前に『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(2021)にて姿を見せたアボミネーションだが、なぜ先行してのカメオ登場が決まったのだろうか?
その疑問に対し、「シー・ハルク」で脚本を務めるジェシカ・ガオが米ComicBook.comのインタビューで答えている。ガオはアボミネーション/エミル・ブロンスキー(ティム・ロス)を復活させたいと思い、「シー・ハルク」の企画初期段階から、このキャラクターの登場を計画に盛り込んでいたという。「このキャラクターとMCUの関係がどうなっているのか全く分からなかったし、スタジオに何か計画があったのかも知りませんでしたが、私が語りたい物語だったのでそのまま登場させました」。
シリーズの最初のピッチでも、また脚本家チームのミーティングでも、アボミネーションは物語の大きな部分を占めるよう組み込まれていたそう。ガオは「このヴィランのために全体のストーリーを作っていった」と当時を振り返っていることから、作品におけるアボミネーションの存在はかなり大きいようだ。
続けてガオは、「シー・ハルク」より先に『シャン・チー』にアボミネーションが登場するに至った経緯も明かしている。
「マーベルの世界は全て繋がっています。つまり『シャン・チー』にアボミネーションが投入されたのは、私たちの作品に登場するからなんです。そうすることで彼の存在を植え付け、観客がワクワクすると同時に彼のことを思い出し、“そうだ、もう一度彼のことを調べて、彼が何者なのか、何があったのか思い出してみよう”と思ってもらえるからですね。」
ガオが言うように、『シャン・チー』で13年ぶりにスクリーンにカムバックしたアボミネーションを目にしたことで、キャラクターに興味を抱いたり、『インクレディブル・ハルク』をもう一度観賞して復習しておこうと思ったファンはいるのではないだろうか。
アボミネーションの復活はガオのアイデアによるものだが、その実現はマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長のおかげだとし、ガオは「全ての道がケヴィンに通じているのです」とも称えた。
ドラマ「シー・ハルク:ザ・アトーニー」は、2022年8月18日(木)16時よりディズニープラスにて独占配信開始。
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Source: Comicbook.com