『ワンダーウーマン』監督、脚本に不信で『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』降板の背景語る

DC映画『ワンダーウーマン』(2017)を世界的な大ヒットに導いたパティ・ジェンキンスが、当初監督として起用されていたマーベル映画『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013)から離脱した理由を語った。
ジェンキンスは、シャーリーズ・セロン主演のクライム映画『モンスター』(2003)で監督として一躍有名に。その後は主にTVシリーズを手がけていたが、2011年10月に『ダーク・ワールド』の監督に起用された。ところがその2ヶ月後に、「創作上の違い」を理由にプロジェクトを離脱。かねてよりスーパーヒーロー映画を撮りたいと願っていたというジェンキンスは、離脱した背景について「彼ら(マーベル)が計画していた脚本からは、良い映画を作ることが出来るとは思わなかった」と米Vanity Fairに明かしている。
もしも納得しないまま引き受けていたら「一大事になっていたかもしれません」とジェンキンス。「私のせいみたいになっていたかも。“何てことだ。この女性が監督をして、全部台無しにしてしまったのか”みたいになりかねなかったですね」と想像を巡らす。続けて「信じていない作品に携わることはできませんよ。人に自分が出来るということを証明することが、唯一の(映画を作る)理由なんです」と監督としての信念を打ち明けた。
「成功しなかったら何も証明することは出来なかった」と語るジェンキンスは『ダーク・ワールド 』の監督降板から約6年後、『ワンダーウーマン』の監督を務めることになる。同作は2017年当時、女性監督作品において歴代1位の興行収入を記録。監督としての実力を、信念に基づいてきっちり証明してみせた。ジェンキンスは、続編『ワンダーウーマン 1984』で監督として続投している。2020年8月14日米国公開予定だ。
Source:Vanity Fair