ウィル・スミス、ビンタ騒動を受け主演新作を観たくないという人に「その気持ちを尊重する」

2022年の第94回アカデミー賞授賞式で、司会者のクリス・ロックを平手打ちしたことが大きな話題となったウィル・スミス。この騒動以来、初めて公開される自身の新作主演映画『自由への道』を観賞する心の準備が出来ていない人々に対し、スミスは米FOX5の取材で心境を語っている。
「もし、心の準備が出来ていない人がいれば完全に理解しますし、その気持ちを間違いなく尊重します。準備が出来ていない分のスペースをあげたいと思っています」と述べたスミスは、自分に対する批判よりも、製作チームや作品の評価に影響しないかどうか心配しているとコメントを続けた。
「心から心配しているのは、僕のチームのことです。アントワーン(・フークア監督)は、彼の全キャリアの中で最も素晴らしい仕事をして下さいましたし、チームの皆さんも、彼らのキャリアにおいて最高の仕事をしてくれました。自分の行動が、僕のチームに対する罰に繋がらないことが何よりの願いです。今は、そのために尽くしています。
この映画の素材と力、物語の適時性に期待しているし、この映画に関わった素晴らしいアーティストたちの才能を目にして認め、サポートするためにも、少なくとも素晴らしい作品が人々の心を開くことが出来ればと願っています。」
『自由への道』は南北戦争中のアメリカを舞台に、自由を求めてアメリカ北部を目指した南部の奴隷・ピーターの旅路を描く実話アクション・スリラー。自分の信念のため、また愛する家族のもとへ帰るため、ピーターは冷酷な追手たちに追われながらも自分の五感を頼りに、10日間にわたって危険なルイジアナ州の沼地を駆け抜け、決死の逃避行を繰り広げる。
本作は、1863年に撮影された実在のピーターの写真から着想を得たストーリー。その写真は「鞭で打たれたピーター(Whipped Peter)」と題され、悲惨な虐待の跡が見て取れる。この写真が世界に広まったことから、世界的に奴隷制度廃止を求める声が高まったとされる。
スミスがピーター役で主演し、アントワーン・フークアが監督を務める。シリアスなメッセージを訴える重要な映画であるだけに、スミスは自分の行動のせいで、多くの人が本作を見逃してしまう可能性を懸念しているようだ。なお、作品には既に非常に高い評価が寄せられているとのこと。
『自由への道』は、2022年12月9日よりApple TV+にて独占配信開始。米国では配信に先駆け、12月2日より劇場公開の予定。
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Source:FOX5