【ネタバレ解説】『ウィズアウト・リモース』ラストシーンの意味 ─ 続編『レインボーシックス』への繋がりとは

この記事には、『ウィズアウト・リモース』のネタバレが含まれています。
映画『ウィズアウト・リモース』のラストでは、黒幕だったクレイ国防長官を退治したジョン・ケリーが死を偽装、「ジョン・クラーク」として新たな人生に向かって歩み始める場面でエンドロールを迎える。
この結末には続きがあり、エンドロールの中盤には「その後」の映像が挿入されている。1年後、ワシントン記念塔を眺めるジョンの元に現れた、長官に昇進したリッター。ジョンはそこで、米英をはじめとするNATOの精鋭で構成する「多国籍テロ対策チーム」の設立を提言する。そのチーム名は「レインボー」というのだ。「戻ってこれて嬉しいよ」として、ジョンは再び戦いに戻ることを示唆する。
ここでジョンが言った「レインボー」は、原作小説で『容赦なく』(1993)の続編にあたる『レインボーシックス』(1998)につながるものだ。トム・クランシーによるこの作品は同時にFPSゲームにも発展しており、同名のシリーズが1998年から数作が発表され、今なお人気を博している。最新作には、『レインボーシックス クアランティン』が2021年にリリース予定だ。
『ウィズアウト・リモース』の評判次第では、『レインボーシックス』を題材にした続編もあり得るだろう。実際に2018年時点では、「パラマウント社は『レインボーシックス』と『ウィズアウト・リモース』に基づく2作を企画中」と報じられていたので、『レインボーシックス』計画も初めから織り込み済みだったようだ。
マイケル・B・ジョーダンは直近のインタビューでも「子供の頃はビデオゲームをたくさんやって育った」として、『レインボーシックス』映画化の関心を認めている。一方で、「正直なところ、まだ(続編について)考えていないんです」と慎重な構えを見せているが、その心は、まずは『ウィズアウト・リモース』を独立した作品に仕上げることに集中したかった、ということのようだ。「ケリーが今後どうするのかを皆さんが気にしてくれたら」と、ジョーダンは今後への期待を込めている。