『ワールド・ウォーZ』続編、「やらなくてよかった」とデヴィッド・フィンチャー監督 ─ 「THE LAST OF US」と内容が被っていた?

『ファイト・クラブ』(1999)『Mank /マンク』(2020)などのデヴィッド・フィンチャー監督が、かつて開発を進めていた『ワールド・ウォーZ』(2013)の続編企画について言及した。とある理由から、実現しなかったことにホッとしているようだ。
ブラッド・ピット主演、人間がゾンビ化するウイルスが蔓延した終末世界を描いたゾンビアクション『ワールド・ウォーZ』は公開後早くから続編企画が進められていた。フィンチャー監督は、当初企画に起用されていたJ・A・バヨナ監督の離脱後に後任として参加。しかし、製作スケジュールが思うように定まらず、結果的に企画はキャンセルとなってしまった。
米GQでは、フィンチャー監督が続編で行う予定だった内容について触れ、「『THE LAST OF US』のような感じでした」と語っている。「THE LAST OF US」は同名の大人気ゲームを実写化した2023年のドラマシリーズで、寄生菌の感染症拡大によって文明が崩壊したアメリカを舞台に、生き残った者たちの決死のサバイバルが描かれる。フィンチャー監督は、「やらなくて良かったです」と安堵しているようだが、一体なぜなのか。
「『THE LAST OF US』の方が、同じものを掘り下げるのに多くの領域がありますから。私たちが(続編企画で)考えていたタイトルシークエンスでは、小さな寄生生物を使うつもりでしたが、彼らも使っていましたね。ディック・キャヴェットとデヴィッド・フロストのトーク番組風のオープニングも素晴らしかったです。」

その世界観もさることながら、具体的なアイデアまで重複していたのだろう。ヒットを記録した「THE LAST OF US」は、シーズン2の製作も決定済み。脚本家ストライキの終結に伴い製作が再開されていると見られる。
ちなみに、「THE LAST OF US」は米ソニー・ピクチャーズで映画化が検討されていた。ゲーム版産みの親であり、ドラマ版でも製作を率いたニール・ドラックマンによれば、なんとソニーは『ワールド・ウォーZ』をお手本にしていたという。
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Source:GQ