映画版『X-MEN』リブート、ディズニー&フォックスの事業統合は理由にあらず ─ 『ダーク・フェニックス』での完結は「必然的だった」

映画版『X-MEN』シリーズは、ウォルト・ディズニー・カンパニーと20世紀フォックスの事業統合が完了した現在、マーベル・シネマティック・ユニバースへの合流を控えてリブートされる見込みだ。したがって最新作『X-MEN: ダーク・フェニックス』は現行体制の最終作になるとみられるが、これはディズニー&フォックスの事業統合が直接的な理由ではないという。
『X-MEN』シリーズで脚本・製作を担当、『X-MEN: ダーク・フェニックス』で脚本・監督を務めたサイモン・キンバーグによれば、本作をもって物語をひとまず完結させることは企画開発や脚本執筆の初期段階から決まっていたとのこと。米ComicBook.comの取材にて語った。
「(決まったのは)3年以上前ですから、ディズニーとの事業統合の話が出てくるよりもずっと以前です。(今回の作品は)必然的に『X-MEN』映画の現行サイクルの到達点になると思いました。多くの映画で愛されてきたファミリーを描いていますし、第1作が20年近く前ですので、今回はファミリーが新たな試練に見舞われます。ファミリーが初めて本物の分裂を始めるわけです。」
プロデューサーのハッチ・パーカー氏も、『ダーク・フェニックス』でシリーズが転機を迎えることについて「(事業統合は)理由ではありません」と述べている。「物語のエモーショナルなテーマ、アイデアを完結させました。物語を先へ進めるため、もう元には戻せない決断を下しています」。すなわち『ダーク・フェニックス』の展開は、あくまでクリエイターの判断、これまで展開されてきた物語にふさわしい選択だということだろう。

サイモン監督は本作を手がけるにあたって、原案となったコミックのストーリー「ダーク・フェニックス・サーガ」を強く意識したとのこと。同ストーリーを「X-MENで最も象徴的なストーリーライン」だと語るサイモン監督は、コミックに忠実なだけでなく、映画版では「それ以上の成果」を見込んだそう。「ひとつの結末とともに、新たな始まりの可能性を作りたかった」という監督は、一体どんな仕掛けを作品に取り込んだのだろうか?
パーカー氏は「シリーズの続編を作る難しさは、いかにして新鮮さを保ち、先へ進んでいくかということ」だと強調している。「今回はためらうことなく自由にやろうと思いました。ですから独自のあり方で、自然な到達点になったと思いますよ」。
映画『X-MEN: ダーク・フェニックス』は2019年6月21日(金)全国ロードショー。
『X-MEN: ダーク・フェニックス』公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/darkphoenix/