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『幽霊ダンサー』レビュー 一体、なんなんだこの作品は!?奇想天外なストーリー展開に釘付け【SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016上映作品】
あらすじ
交通誘導員の冴えないおっさんは、目の前の事故で命を落とした男の幽霊に取り憑かれてしまう。おっさんは幽霊から代わりにダンス大会に出場してほしいと依頼されるが、彼にはダンスの経験などなかった。
わけがわからない組み合わせが生む化学反応…?
幽霊、ダンサーそして警備員のおっさん。異色の組み合わせがどんな化学反応を生むのかと思いきや…。はっきり言って、わけがわからない展開のオンパレードだ。

常識知らずで時代錯誤も甚だしいおっさんと、ジャッキーチェンばりのスウェット姿がインパクト抜群の幽霊。彼らを中心に、物語は超強引とおも言えるロジックで進行していく。
そんなむちゃくちゃな世界観と、幽霊の彼女として出演している女性のシリアスさのギャップが凄まじい。まるで彼女だけ別の作品から迷い込んできたかのようだ。
演出も奇抜でぶっ飛んでいて、つい目が離せない。全身全霊でダンスに興じる者たちと、それを見守る者たちの、悲喜こもごもな感情の交差が見せる狂乱劇にきっと釘付けになるだろう。
真剣にふざけ倒した彼らの活躍後に訪れる、えも言われぬ爽快感と感動がなぜか心地いい。
ただ、どうしてもラストには突っ込みを入れたい。
「おっさんよ、お前じゃない!」と。

『幽霊ダンサー』 (C)dragonandsnakefilm