ZOOMのビデオ会議、早くもミュージック・ビデオに活用される ─ リモートワークでのパフォーマンスが話題に

リモートワーク時のミーティング手段として活躍するWeb会議サービスZoomが、ミュージック・ビデオの撮影に活用されている。
Zoomを使ってミュージック・ビデオを撮影したのは、カリフォリニア州オークランドを拠点に活動するシンガー・ソングライターのタオ・グェン。2020年3月後半、グェンは、ニュー・シングル「Phenom」のミュージックビデオ撮影を控えていたが、新型コロナウイルスの影響により中止になってしまった。そこで、グェンのマネージャーがZoomを使用しての撮影を提案したことで急遽、この形での製作が決まったのだそう。
ミュージックビデオは、Zoomに接続するグェンの姿からスタートする。すると、メンバーが続々とZoomに参加。9人全員が揃った所で、それぞれの画面の中でダンスが始まる。9つにコマ割りされたミーティング画面を利用してウェーブしたり、1人の人間の身体を表したりと、独創的な演出が行われている。
本作の共同監督を務めたのは、エド・シーランとチャンス・ザ・ラッパーのコラボレーション曲「Cross Me」を手がけたエリン・マーレイ。エリンのウェブサイトでは、本作について「ビデオ会議が、狂気のダンス・パフォーマンスと化した。このビデオは、素晴らしい曲と機転の効くチームが揃っていた時に出来たものを表現している」と紹介されている。ミュージックビデオは、3月29日に9時間で編集が行われ、編集からわずか48時間以内に一般公開されたという。
自宅隔離の状況が思わぬアイディアを生んだとも言えるが、何よりも見事にZoomを使って独創的なミュージックビデオを創り上げたグェンらのクリエイティブな発想力とスピーディーな実行力を見習いたいものだ。
Source:Erin S Murray